アーティストのフライヤー(チラシ)・効果的なテンプレと配布方法
👤「フライヤー?チラシ?やっぱりあったほうがいいのかな…。そしてどんな中身にすればいいの?」
こんな疑問に答えます。
▶︎この記事の内容 アーティストのフライヤー(チラシ)に載せるべき内容と、配布の仕方を経験ベースに紹介します。
▶︎目次
- フライヤー(チラシ)の内容
- 見やすいレイアウト
- フライヤー(チラシ)を作ったら
- 確実に読んでもらうには
- オススメの印刷業者
▶︎ 記事の信頼性
記事を書いている僕は、フリーランス音楽活動歴8年ほど。
路上からスタートして、タイアップをとったり音楽だけで生活したりといった経験をしてきました。
チラシ制作も自ら行い、8年間配り続けました。
楽曲:テレ朝系、AbemaTV『みのもんたのよるバズ!』テーマソング 出演:NHK Eテレ『ムジカ・ピッコリーノ』など
アーティストのフライヤー(チラシ)・効果的なテンプレと配布方法
「フライヤー(チラシ)はもういらないだろう。」なんていう意見もちょくちょく聞きますが、個人的にフライヤーは作っておいた方がいいと思っています。
路上ライブやライブハウスなどでも、興味を持ってくれた人がすぐにYouTubeやTwitterなどにアクセスできる仕組みを作れるため、お客さんファーストで考えた時にフライヤーがあった方が親切です。
結果的にリピーターの獲得にもつながってくるかと。
「ライブの途中だけどもう帰らなきゃ」という人にも、チラシを持って帰って貰えれば次につながる可能性もグッと上がりますね。
情報を持って帰ってくれるのと、何も情報なく帰るのでは大きな差です。
もちろん、その先にホームページやSNS、LINE公式アカウントなどを用意しておくことは大前提ですが。
フライヤー(チラシ)の内容
では、具体的に僕が8年間フライヤーを作り続けてきて、一番効果的だったフライヤーの中身を紹介します。
基本的に、外さず載せておきたい4つを挙げると
- ①アーティスト写真
- ②プロフィール文
- ③実績
- ④URLやQRコード
これらは必ず載せておきたいところです。
一個ずつ見ていきましょう。
①アーティスト写真
これはマストです。
仮に自分がフライヤーを受け取る側だとして、細かく文字だけがギッシリと書かれたものを渡されたら、ちょっと見る気失せますよね。
できればフライヤーの半分、もしくはそれ以上は写真がドーンと映えるようにしましょう。
一般的に人が視覚的に物事を判断するのは、最初の3秒と言われています。
綺麗だったり、かっこいいアーティスト写真がドーンとデザインされている物であればすんなりと第一情報が渡り、文字だけのものよりストレス無く受け取ってくれるはずです。
「文字書くスペースがなくなっちゃうじゃん」
と、思うかもしれません。が、チラシのおいての文字は最小限で構わないのです。
イメージとしては見出しを散りばめておく。といった感じで、あくまで本文はホームページだったりSNSだったりYouTubeだったり。
そこへ来てもらえるような入り口としての、見出しの役割がチラシです。
アーティスト写真に関しては、下の記事で詳しく書いています。
②プロフィール
プロフィールは簡潔にいきましょう。
ですが、よくある悪い例としてこんな感じの文言が。
- 唯一無二の…
- 幅広い年齢層から支持されている…
といった文言は、正直もはや書いてないのと一緒です。
これらの文言を使っているアーティストは本当にめちゃくちゃ多いですね。
受け取る側は正直「またこれか」と言った印象になるかと。
それっぽい文言ではありますが、これは誰もが真似できる便利な「それっぽいプロフィール」です。
こう言っている僕も最初の頃は何も考えず、この文言を使っていました(笑)
とりあえず「プロフィールってこんな感じだよね」で作ってしまうのですね。
今や「唯一無二の…」「幅広い年齢層から支持されている…」という文言を見て、より興味を持ってくれたり食いついてくれる人は少なそうですね。
共感されるエピソードを
例えばですが、
「人間関係で辛い思いをしていた時に、音楽に励まされて自分を変えることができた。だから今度は自分が誰かに力を与えたくて、歌っています。」
などなど、なぜアーティスト活動をしているのかという理由によって、「共感」や「応援したい」という気持ちを得る形は多いかと思います。
back numberのボーカルの清水さんは
彼女をバンドマンに取られたから、そいつより売れるバンドマンになって見返してやるために、歌っています。
ということを発信し続け、世の中の人の共感や「応援したい」という気持ちをより強くさせてきました。
そんなエピソード聞いたら「売れてほしい!」ってなりますわ僕なら(笑)
少し極端な例ではありましたが、アーティストを続けている理由や始めた理由など、何かあるのではないでしょうか。
もしくは「どこどこを目指して活動しています」という具体的な目標など。
少なくとも「唯一無二の…」「幅広い年齢層から支持されている…」と言ったありきたりな文言よりは効果的かと思います。
その他の細かなエピソードや歴史はホームページのプロフィール欄に書けばOKです。
興味を持った人は、ホームページまで飛んで読んでくれます。
③実績
具体的な実績がある場合は、書いておいた方が良いですね。
フライヤーはお客さんだけでなく、業界の人やイベンターにもCDとセットで資料として渡ることが多々あります。
細かな詳細が書かれた書類よりも前に、簡単に目を通すことのできるこのフライヤーに目がいくことが多いです。
そこに例えば、
- CD累計3,000枚を手売り販売
- 500人のワンマンライブを開催
- ○○テーマソング
などの実績を書いておくと、パッと興味を持ってもらえます。
大事なのは「具体的な数字」を載せておくこと。
過去に、超有名なレコード会社のスカウトの人と話をする機会などもありましたが、業界人が一番気にしているのは「歌の上手さ」よりも「数字」です。
ライブに何人ぐらい動員ができて、CDを出したら何枚売れて、YouTubeは何回再生されて、、、などなど。
めちゃくちゃ歌がうまくても、これらの数字が無いと注目してもらえないのです。
それはそうですね、今の時点である程度は人気があるという事実による「今後も売れる見込み」が無いとそうそう興味は持ってもらえません。
一昔前のCD全盛期とは時代も変わっているため、レコード会社も未知数な投資を避けたいのは当然です。
④URLやQRコード
そもそもフライヤー(チラシ)の目的は、ホームページやSNS、YouTubeなどに誘導するということだったりします。
これらへの入り口が書かれていないと意味がないわけですね。
今だったら、QRコードは100%載せておいた方が良いですね。
ただ、初めてライブを見た人がチラシのQRコードを読み取ってサイトや SNSにアクセスしてくれるのは、なかなか難しくもあります。
できれば、興味を持ってくれた人に「それなら登録してみようかな」と思ってもらえる工夫もしておきましょう。
このブログでは何度も例えに出していますが、LINE公式アカウントのQRコードを載せるのであれば、「LINE公式アカウントに登録で音源1曲プレゼント」など。
興味を持ってくれた人への「もう一押し」ですね。これが結構大事です。
見やすいレイアウト
見やすいレイアウトを作るのに、心がけることとしてとしてあげられるのがこの6つかなと。
- ①アー写は綺麗なもの
- ②プロフィールは簡潔に
- ③フォントは統一する
- ④色も2色から3色まで
- ⑤グラデーションは素人感が出るので
- ⑥NG最後にQRコードを設置
こんな感じです。
①アー写は綺麗なもの
どれだけ良い文章で、まとまったフライヤー(チラシ)を作ってもアーティスト写真がイマイチだとチラシを受け取った時の第一印象がイマイチということなので損です。
経験上、アー写がしっかりしていればフライヤーもしっかりしているように見えます(笑)
サイズが小さく画質が粗いものなどは使わないようにしましょう。
②プロフィールは簡潔に
これは先ほども言ったように、「幅広い年齢層から支持され…」と言ったありきたりな文言を長々書くのではなく、「共感」や「応援したい」という気持ちを生むエピソードなどを簡潔に書くと効果的です。
③フォントは統一する
代表的なゴシック体や明朝体の他に、様々なフォントがあります。
「これもいいな、あれもいいな」といろいろ詰め込みたくなる気持ちはわかりますが、読み手にとっては読みづらくなってしまいます。
なるべくフォントは統一しましょう。
④色も2色から3色まで
こちらもフォントと一緒です。
「ここも強調したい、あとここも!」と詰め込みすぎると、かえってどこが大事なのか分からなくなってしまいます。
多くても3色ぐらいにおさえておきましょう。
⑤グラデーションは素人感が出るのでNG
これはどちらかというと文字というより、背景ですね。
グラデーションというものがあるので、どうせなら使っておきたくなる気持ちも分かりますが、簡単に使えるグラデーションは素人感が出やすいのであまりオススメはしません。
⑥最後にQRコードを設置
これはフライヤー(チラシ)の基本ですが、目的のアクションを最後に持ってくるというレイアウト。
ネット上のページでも「詳しくはこちら」や「ここから登録」という読者に「してほしい行動」のボタンは、最後に設置してあります。
これらは細かく説明すると人間の心理の話になってくるので長くなりますが、要は「してほしい行動」を促すものを最後にもってくるのが大切ということです。
フライヤー(チラシ)を作ったら
アーティストのフライヤー(チラシ)を作ったら、それらを人に渡さないと意味がないので当然、配布することになると思います。
思い当たる配布の仕方としては、
- ①ライブハウスに置かせてもらう
- ②飲食店などのお店に置かせてもらう
- ③掲示OKな壁や掲示板に貼らせてもらう
- ④ライブハウスの受付で折り込みに差し込む
- ⑤街中で配る
- ⑥ポスティング
- ⑦自身のライブで配る
こんな感じかと思います。
正直いって①〜⑥は労力のわりに効果が薄いのであまりオススメはしません。
たまたま入った飲食店で全く知らないアーティストのチラシを見て実際にライブに行くなんてことは、よほどの共感ポイントがある場合や興味を引く内容でない限り、まあ無いです。
やはりフライヤー(チラシ)は一度ライブを見てくれた人に渡すのが、一番効果的であることは間違いありません。
自分が出演するついでで、ライブハウスに置かせてもらったり折り込みに混ぜてもらうのはアリだと思いますが、わざわざそれのためだけに時間と労力をかけるのは非効率かと思います。
確実に読んでもらうには
ライブハウスに出演する際のフライヤー(チラシ)配布は、何組ものアーティストが行っています。
折り込みチラシの場合は、その日に出演しないアーティストのフライヤー(チラシ)が混ざっている可能性もあります。
10枚近くのフライヤー(チラシ)全てをしっかり読んでもらえないことがほとんどです。
その中で、確実に読んでもらえる可能性をさらに高められる方法としては、
- 出番前の時間に直接配る
- 出番後の時間に直接配る
まあ、できるとしたらこんな感じかなと。これらは他のアーティストと差別化できる方法だと思います。
メンバーが難しければアーティストのスタッフ(いれば)に配布をお願いするのも良さそうです。
「これから演奏します◯○です!」もしくは「聴いてくださって、ありがとうございました!」などなど直接、手渡しをする方法です。
かなり誠実に頑張りが伝わるので、結構読んでくれると思います。
さらに差別化を図るには
さらに、他より目立ちたいのであればMCの時間に配るというのもアリかなと思います(笑)
授業のプリントスタイルで「うしろにまわしてください」という強制策ですね。
ただ、「俺らは客席には出ないから」とか「MCはクールな世界観にしているから」
などといった、バンドのコンセプトがあるアーティストの場合には、やめておくのが無難です(笑)
ちなみに
ちなみにフライヤー(チラシ)の印刷なら「ラクスル」が一番コスパが良いのでオススメです。
納期によって値段も変わります。「早く届けて!」といった注文だと高いですが「ゆっくりでいいよ」という注文なら安いです。
なので、余裕をもって発注すれば遅い納期でも問題無いため、3,000部作っても5千円以内にはおさえられます。
フライヤー(チラシ)まとめ
というわけで、アーティストのフライヤーの中身と配布例に関して紹介しました。
- ①アーティスト写真
- ②プロフィール文
- ③実績
- ④URLやQRコード
これらは、確実に載せておきましょう。
そして、実際にライブを見てくれた人にターゲットを定めて、QRコードへの誘導を目的とした特典(音源プレゼントなど)もつけると更に効果的という内容でした。
参考になれば嬉しいです。
というわけで、以上です。