アーティストのエージェント契約って何?【メリット・デメリット】
👤「エージェント契約って聞くけど、いまいちよくわかってないんだよね〜。わかりやすく簡単に教えて。」
→こんな要望に応えます。
▶︎この記事の内容 エージェント契約の内容を紹介します。
▶︎目次
- エージェント契約とは?
- エージェント契約のメリット
- エージェント契約のデメリット
- エージェント契約に向いている人
- 事務所契約に向いている人
▶︎プロフィール
記事を書いている僕は、フリーランス音楽活動歴8年ほど。
路上からスタートして、タイアップをとったり音楽だけで生活したりといった経験をしてきました。
楽曲:テレ朝系、AbemaTV『みのもんたのよるバズ!』テーマソング 出演:NHK Eテレ『ムジカ・ピッコリーノ』など
アーティストのエージェント契約って何?【メリット・デメリット】
僕の周りのアーティストでも最近はとても多いエージェント契約。
「聞いたことあるけど、いまいちよくわかってない。」という人も多いのではないでしょうか。
エージェント契約はおそらく向き不向きがハッキリしているものだと思っています。
その辺りを紹介していけたらと。
エージェント契約とは?
エージェント契約は、アーティスト側が各種スタッフを選んで雇うことができる契約方法です。
つまりは、自分がタッグを組みたいエンジニアやブッキングマネージャー、デザイナーなどなどのスタッフを自分で自由に選ぶことができるということ。
そして、依頼したお仕事に対してアーティスト側がお金を支払うという形です。
もしくは売り上げの何パーセントを払うという契約方法もあります。
事務所に所属という形だと、事務所のスタッフ、事務所が決めたデザイナー、事務所が決めた予算など、全てが事務所主体の動きになります。
これがすべて、アーティストが選んだスタッフ、アーティストが決めたデザイナー、アーティストが決めた予算、という風になるわけですね。
選択肢の自由が生まれます。
さらには、自分でやる範囲とエージェント契約をしたスタッフに頼む範囲も自分で決めることができるのです。
「デザイン系は好きだから自分でやりたいけど、宣伝は苦手だから広告に強いスタッフを雇ってお願いする。」など。
自分の苦手な分野、外部に頼みたい仕事を選んで依頼することができるのです。
これもアーティストにとっては、すべてを都合よく進めていくことができるので嬉しい話ですよね。
こういった実態で、最近ではエージェント契約が少しずつ主流になってきているわけです。
エージェント契約のメリット
エージェント契約のメリットを大きく2つにまとめると。
①アーティストに決定権がある
エージェント契約のメリットは何と言ってもこれ。
どの仕事を自分でやるか、何を外部に頼むか、どれぐらいの予算をかけるのか、すべてアーティストが決めることができます。
事務所に所属していたら難しいことですね。
「CDジャケット、本当はもっと良いデザイナーに頼みたいんだけどな〜」ということも、事務所の向かいたい方向性や予算で決まってしまうことがほとんど。
より自由な選択肢での活動が可能になります。
②苦手がなくなる
フリーで活動していると、どうしても自分の苦手な分野もしくはあまり強くない分野は少なからずあるはず。
アーティストはWEB制作からブッキング、デザイン、会計、営業、レコーディング、撮影などなど付随する仕事は数多くあります。
- 「WEBのことはちょっと、、」
- 「タイアップとかのコネとかパイプは皆無、、」
などなど強くない部分を外部の「得意な人」や「強い人」に頼むことで、苦手がなくなるのです。
しかも頼みたい仕事だけを、頼みたい人にピンポイントでお願いすることができるため、予算的にも効率的です。
広告が得意な人に仕事を依頼して、結果的に売り上げが伸びればお互いにとってメリットであることは当然のこと。
苦手を克服するのも一つの手ですが、あまり時間をかけすぎるのも非効率です。
思い切って得意な人に頼んでしまうというのも、考えてみてもいいかもしれません。
エージェント契約のデメリット
対するデメリット、3つほどあげるとこんな感じかなと。
①低迷時にさらに不安定になる
仮にエージェント契約をしている間に、人気も落ち込んで売り上げも落ち込んでしまった場合。
アーティスト本人たちだけならまだ良いのですが、契約をしている以上はエージェント契約のスタッフにはお金を払わないといけません。
入ってくるお金が少なくても、出ていくお金は一定数かかってくるので、低迷時は少し大変かもしれません。
②雇い主に付随する仕事が発生
エージェント契約でスタッフを雇うということは、少なからずアーティストが雇い主になるということです。
雇い主ですから、当然ながら給料や報酬などのやりくりなどをしていかないといけませんし、仕事の説明や管理もしていかなければいけません。
自分がわかってれば大丈夫というフリーとは話が違うので、ある意味では仕事が増えることにもなります。
そういった仕事もさらに外部へ、、、という方法もありますが、キリがなくなってきますね(笑) 組織化されていきます。
当然ですが、いろんなリスクや、それに付随するアーティスト側の責任なども考慮した上で本当に頼むべきかどうかという判断を慎重にするべきですね。
③まだまだ動きが小さい
日本においてのエージェント契約は、増えてきたとはいえまだまだ動きは小さいです。
フリーランスで動いているスタッフが多く、大きなパイプや大企業同士のコネクションに入っていって動けるようなスタッフは少ないようですね。
とはいえ、右も左も分からないアーティストよりは、やはり専門的な知識があり長けているスタッフの方が強いのは間違いないので、やはり本当に強い人を判断できればアーティスト側には良い条件となります。
エージェント契約に向いている人
エージェント契約に向いているアーティストで一つあげるとしたら、こだわりが強い人ですかね。
「次のジャケットは近未来的なデザインにしたいから、絶対あのデザイナー。」などなど、自分の意思がハッキリしている人。
もしくは「これも、あれも、自分でやりたい。」というこだわりがある人も、事務所に入ってすべてを事務所に任せるのは向いていないと思います。
エージェント契約で、頼みたいものだけを頼んだ方が結果的にストレスなくスムーズかも。
事務所契約に向いている人
反対に「俺は音楽だけをやりたいんだよ。他の事務作業とかデザインとか、人を雇って仕事依頼とか面倒なこたーやりたかねー」という人は事務所所属が向いているかと。
ある程度のことは事務所が決めてくれて、それなりに作っておいてくれる。というスタイルが心地よいアーティストもいるでしょう。
良い音楽を作れればいい。という感じですね。
音楽業界、良い音楽をやっているだけでは厳しいですが、それ以外をカバーしてくれるのですから、むしろフリーより事務所所属に向いています。
エージェント契約まとめ
というわけで、エージェント契約について紹介しました。
契約というと少し難しく感じるかもしれませんが、至ってシンプルな仕組みですね。
海外ではこのエージェント契約が主流ですね、アーティストはほぼこの形です。
日本ではまだ「事務所に所属する」という考えが固定されがちですが、こう言ったエージェント契約という選択肢もあるよ〜ということがわかってもらえたらと。
何か参考になれば嬉しいです。
というわけで、以上です。